特撰せいろ|岐阜の曲師が語る“ひのきのせいろ”の良さと、長く使うための知恵

タシナムの「特撰せいろ -国産ひのき仕立-」は、岐阜の工房で一つひとつ手仕事で仕立てられる、最高級せいろです。
タシナムが目指したのは、「せいろを初めて迎える方」にも、「もう一段上のせいろを探している方」にも、長く寄り添ってくれる一台。
その理想を形にするために、岐阜県各務原市で曲げ物を手がける曲師の皆さんとともに、せいろづくりを進めてきました。
今回は、特撰せいろの制作を担う職人さんに、曲げ物の世界に入ったきっかけから、ひのきせいろのこだわり、長く使うための知恵まで、お話を伺いました。
国産桧とヤマザクラを用い、岐阜の職人が仕立てた最高級せいろ
特撰せいろを支える素材とつくりのこだわり
ーー 清水さんが曲げ物に携わるようになったきっかけについて教えてください。
もともと僕は信用金庫の職員で、大学を出てから10年間勤めていました。辞める直前ぐらいに、自分がこの先どうするかを考えていた時期があって。
その時、たまたま営業で担当した先に神棚の職人さんがいたんです。
その方はすごい技術を持っているのに、「儲からん、儲からん」と言って、後継者がいるのに廃業されてしまって。
ただ決算書を見ると、「いや、これだったらもう少し売上を作れる仕組みがあるんじゃないか」と思ったんです。
技術は素晴らしいのに、“儲からない”という理由だけで技術が途絶えるのは、あまりにもったいないなと。
それで現場に飛び込み、岐阜県の美濃市にある木の専門学校に入って木の勉強をしはじめました。
その在学中に、曲げ物の職人さんと良いご縁があって、「曲げ師」になろうと思った、という流れです。
ーー タシナムの特撰せいろは、他のせいろと何が一番違うのでしょうか?
いろんなせいろがありますが、価格の違いって、基本「丈夫さの違い」で決まるんですね。素材でいうと、(上から)ヒノキ → 竹 → 杉 → 合板という順で強さが違います。
うちはヒノキのせいろしか作っていません。
ヒノキは最上級で、丈夫で香りもよく、耐久性も高い。
しかも、ヒノキでせいろを作れる職人は全国でも20人いないくらい。
かなり希少な技術です。
タシナムさん向けに作っているものも、その点ですごく価値のあるせいろだと思います。
国産桧とヤマザクラを用い、岐阜の職人が仕立てた最高級せいろ
蒸し上がり・使い心地が“別次元”である理由
ーー 香り以外に、ヒノキせいろならではの良さはどこにあるのでしょう?
木製せいろとステンレスの蒸し器は、食材の仕上がりが全然違います。
ステンレスは蒸気が水滴になって食材に落ちます。だから水っぽくなる。
木製せいろは、ヒノキが上の蒸気中の水分を吸ってくれるので、水滴が落ちない。純粋に蒸気だけで蒸すので、仕上がりが全然違うんです。
水っぽく仕上がらずに高純な仕上がりになる、これが最大の特徴ですね。
ーー 長く気持ちよく使うための、おすすめのお手入れ方法は?
まず、お手入れはステンレスの方がラクです(笑)。
ただ、木製だからといってカビやすいわけじゃありません。
せいろは、お弁当箱のような「天と地」がない構造なので、蒸気が抜けて水分がこもりません。なのでカビにくいです。
おすすめは、
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定期的に使うこと
高温蒸気で自然に殺菌されるので、実は「使わない」方が菌が繁殖しやすいんです。 -
直射日光は避ける(歪み・割れの原因)
干すときは日陰で、風通しの良いところに。 -
洗剤は使わない
ヒノキの抗菌成分は油由来で、洗剤で分解されてしまうため。 -
水より“お湯”で洗う(内部の水分が残りにくい)
お湯の方が気発しやすく、カビの予防になります。
これだけ覚えておけば十分です。
ーー 清水さんご自身が「これはいいな」と感じた、せいろ料理はありますか?
料理は全然専門じゃないんですけど(笑)、スタッフから聞いた「これは面白いな」というのがあって。
冷凍ご飯を蒸すのがすごく良いんです。電子レンジは水分を奪いますが、蒸しは水分を与えるので、時間はかかるけどめちゃくちゃふっくらします。
冷凍ご飯と野菜をせいろに入れて蒸しながら、下で沸かしたお湯にレトルトカレーを入れて温めると、一回でカレーが完成するんです。
ズボラ料理として最高ですね(笑)。
基本、蒸していけないものはほぼないので、いろいろ楽しんでほしいです。
国産桧とヤマザクラを用い、岐阜の職人が仕立てた最高級せいろ
職人が生む一台 ─ 技術、哲学、そして未来へ
ーー 良い台所道具とは、どんな道具だと思いますか?
高いとか安いとか値段関係なく、自分が使って“使いやすい”と思えるものが一番良い道具だと思います。
その感覚を少しでも感じてもらえるように、僕らは一個一個、丹精込めて作っています。
ーー せいろや曲げ物の文化を、手にとる方にどう感じてほしいですか?
せいろブームと言われてますけど、まだまだ知らない方は多いと思います。
タシナムのお客さんは感度が高く、良いものを求めている方が多いので、そこに届けられるのは嬉しいです。
良いものは、手に取ればすぐわかります。
自信をもって作っています。
それを気に入っていただけたら、ぜひ周りの方にも広めてもらえたら。
そうして、昔からある日本の良い道具の伝統が、また広がっていくといいなと思っています。
▼インタビュー動画はこちらから
台所におく、ひとつの“伝統”という選択
タシナムの特撰せいろは、国産ひのきと山桜を組み合わせ、岐阜の職人の手仕事で一台ずつ仕立てられています。
ふたを開けた瞬間に立ちのぼるひのきの香り、水っぽくならず、ふっくらと仕上がる蒸し上がり。
それは単なる「調理器具」というよりも、日々のごはん時間そのものを、少し特別な時間へ変えてくれる道具かもしれません。
また、せいろを迎えることは、職人たちの技術を、暮らしの中で自然に受け継いでいくという選択でもあります。
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初めてのせいろとして
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二台目の「本当に良いせいろ」として
台所にひとつ、ひのきのせいろを迎えてみたい方に、タシナムの特撰せいろを手に取っていただけたら嬉しく思います。
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特撰せいろ -国産ひのき仕立- は、
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国産ひのきを贅沢に使用した本格仕様
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縁に山桜を用いた、強度と美しさを両立するつくり
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岐阜の職人が一台ずつ仕立てる、丁寧な手仕事
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蒸し上がりとともに立つ、ひのきの上品な香り
といった特長を備えた、タシナムを代表するせいろです。
毎日のごはんを、少しだけ楽しみな時間に。
そんな一台を探している方は、ぜひタシナムの特撰せいろをご覧ください。